「いい人生とは何か」
誰しも一度は「いい人生とは」、「自分の人生の意味とは」と考えたことがあると思います。
すごく漠然としていて、100人いれば100通りの答えが出てきそうなテーマです。
そんなテーマでも、100人が納得できるような「いい人生」の本質を洞察することは可能なはずです。
よりよい人生を生きるために、哲学対話で考えてみました。
哲学対話の手順についてはこちらの記事をご覧ください。

対話の流れ
後悔と人間関係
「いい人生」を考えると、人生の終わりから考えてしまいます。
死の床につき、自分の人生を振り返ってみて「あぁいい人生だったな」と言っているイメージですね。

あなたは今日死ぬとしたら自分の人生をいい人生だったと言えますか?
もし、いい人生だと言えないなら、どうすればいい人生になるでしょう?
そんな問いを投げかけながら事例を出していきました。
そう考えると、
「やりたいことをやりきった後悔のない人生」
「大好きな人たちに囲まれて死んでいく人生」
などはいい人生だと言えそうですね。
また、映画作品の事例もいくつか出てきました。
『最高の人生の見つけ方』『きみに読む物語』
どちらも人生の終わり際を描いた作品ですね。
「後悔のなさ」、「人間関係の良好さ」がキーワードになりそうです。
なぜ良好な人間関係だといい人生?
人間関係についてさらに深めていきます。

なぜ人間関係が良好だといい人生だと思えるのでしょうか?
世界から消えたあとに残る
人は死ぬとその世界から消えて無くなります。
死ぬ間際になると消えることの不安で頭がいっぱいになりそうです。
でも良好な人間関係が築けていれば、その人たちの記憶の中に留まって、影響を与え続けることができます。
そのわずかな慰みが一つの理由かもしれません。
愛されたことに生きた意味を見出す
他者は自分の人生に評価を与えてくれます。
自分で自分の人生に満足するよりも、他者から愛されているという評価があった方が、より確信をもって人生に満足することができるでしょう。
つまり、愛されていることに対して、「生きてきた意味があった」ということを確信するのではないでしょうか。
「悪い人生」を考えてみる

逆に「悪い人生」を考えるとどんな人生をイメージしますか?
「いつも人に合わせて行動してきた人生」など自分の信念に従わなかった人生というのが、「悪い人生」として挙げられました。
たしかに自分の信念に従ってきた人生であれば、後悔も少なそうですし、満足感も高そうですね。
信念はその時々によって変化するものです。
その時の信念に沿った選択をし続けることが「いい人生」だと言えそうです。
でも、信念に従って悪い結果になることもあります。
「幸せな人生」と「いい人生」

「幸せな人生」と「いい人生」の違いはなんでしょう?
「幸せな人生」と「いい人生」は混同しがちですが、少しニュアンスが違うような気がします。
「幸せな人生」は振り返っていい出来事ばかりが思い出されるイメージです。
それに対し、「いい人生」は苦しいことも楽しいことも思い出して、その全てを受け入れられる人生ではないでしょうか?
信念に従った結果、状況が悪化することも考えられます。でもその悪い結果も全て受け入れている、それが「いい人生」だと思います。そのためにはやはり、その時の自分の信念に従う必要があります。
まとめ
いい人生とは「自分の信念に沿った選択をしてきた人生」である。
こう結論づけてみました。
2時間の哲学対話で考えただけなので、まだ完全な答えには程遠いですが、今後の人生で継続的に考えていきたいテーマです。
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